知ってますか?食物繊維のチカラ

そもそも食物繊維とは?

食物繊維は、人間の消化酵素では分解することができない、食べ物に含まれている成分です。
かつては、便通をよくする成分くらいにしか見られていませんでしたが、長年の研究によって食物繊維の健康への有効性が次々に明らかになり、現代ではさまざまな病気の予防に役立つ重要な栄養素として認められています。

食物繊維の分類

食物繊維は大きく分けて、水に溶けないもの(不溶性食物繊維)と水に溶けるもの(水溶性食物繊維)とがあり、それぞれ違った特長があります。

  • 不溶性食物繊維

    水に溶けにくい繊維質
    • 水分を吸収しやすく、便のかさをふやし排便を促す
    • 有害物質を体外へ排出、大腸がんの予防効果がある
    多く含む食品
    1. 穀物
    2. 熟していない果物
    3. こんにゃく
    4. 豆類
    5. 野菜
    6. きのこ
    7. ココア

    など

  • 水溶性食物繊

    水に溶けやすく、
    水に溶けるとゲル状になる。
    • 血中コレステロール値を下げる
    • 食後の血糖値の急上昇を抑える
    • 腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える
    多く含む食品
    1. 熟した果物
    2. 海藻
    3. 野菜
    4. 芋類
    5. きのこ

    など

マンナンライフの商品に含まれる
食物繊維は水溶性!

こんにゃくの成分は約97%が水分で、それを除くと主成分は「グルコマンナン」という水溶性食物繊維です。
実は、スーパーなどで見るこんにゃくは、製造過程において凝固剤(水酸化カルシウム)を使って作られているため、食物繊維は水溶性から不溶性に変わっているのです。
マンナンライフの商品は凝固剤を使用していないため、グルコマンナン(水溶性食物繊維)のままです。

世界が注目!

バーキット博士の
食物繊維の研究

食物繊維の有効性が世界的に注目されるようになったできごととして、1972年のイギリスの医師デニス・バーキット博士による「食物繊維とがんの関係性」の研究報告があります。

バーキット博士は、便の滞留時間とがんの発症との関連を研究し、食物繊維とがんの関係を明らかにしました。

バーキット博士は、アフリカに20年以上も住み込み、アフリカの人たちを治療してきました。
そこで気づいたのは、アフリカの農民は大腸がんなどの大腸の病気が極めて少ないことでした。

そこで、バーキット博士はアフリカの農民の排便量とイギリス人の学生の排便量、そして食べてから便となって排泄されるまでの時間(消化管通過時間)を測定してみました。

アフリカの農民の1日の排便量は平均470g、消化管通過時間は平均36時間だったのに対し、
イギリス人の学生の1日の排便量は平均104g、消化管通過時間は平均73時間であることがわかりました。

消化管通過時間は、食べてから小腸を通過するまでは両者ともにほぼ同じでしたが、大腸に滞在している時間がまったく異なっていたのです。
イギリス人の学生は、アフリカの農民の約2倍にあたる73時間も便を大腸にためていました。

これほど長時間、便が大腸にあると、便は腸内で悪玉菌によって腐敗し、発がん物質や人体に有害な物質を大量に発生させ、さらに発がん促進物質の二次胆汁酸が長く大腸にとどまることになります。

アフリカの農民の食事の内容を調べたところ、アフリカの農民は食物繊維をたっぷり(1日に60~80g) とっていることがわかりました。

このバーキット博士の研究から、食物繊維の摂取が便秘の改善に効果があること、逆にいうと、食物繊維が不足すれば大腸がんのリスクが高まることがわかり、食物繊維の有効性が世界的に注目されるようになったのです。

いいこといっぱい!

日本人の食物繊維摂取量

食物繊維が不足するとどうなるのでしょうか?バーキット博士の研究でも大腸がんのリスク増加が実証されたように、食物繊維不足は人間のからだにさまざまな悪影響をおよぼします。

食物繊維が不足すると
困ったことに!

では、実際私たちは毎日どれくらいの食物繊維を摂取できているのでしょうか?
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で定められた食物繊維の目標量は、成人男性で1日20g以上、成人女性で1日18g以上です。

2013年の国民健康・栄養調査によると平均で1日14.2gしか摂れておらず、年々減少傾向にあります。洋食を好む若い世代では、1日平均摂取量12g程度と特に少なくなっています。

このままでは、生活習慣病に
かかってしまう可能性も高いでしょう。
意識して食生活を
改善する必要があります。

いいこといっぱい!

食物繊維の美容と健康への効果

  • コレステロールを
    抑制します

    コレステロールが正常値以上に多くなってしまうと、動脈硬化などの恐ろしい病気につながります。
    食物繊維は体内では消化・吸収されずにそのまま腸に排出されます。
    その時に、コレステロールや胆汁酸を吸着し、一緒に排出するため、LDLコレステロールが減少します。

  • スムーズな排便を
    促します

    水溶性食物繊維であるグルコマンナンは、水分と一緒になると膨らんで量が増えるという性質があります。しかも体内での消化が遅く、量が増えたまま腸に行き、腸壁をやんわりと刺激して排便を促します。さらに、腸内細菌(善玉菌)繁殖の餌となり、糞便量を増やします。

  • 血圧を下げる効果があります

    水溶性食物繊維には体内のナトリウムを包み込み、一緒に排出する作用があるため、血圧を下げます。

  • がんのリスクを
    低下させます

    食物繊維は体内の悪玉菌による有害物質の発生・吸収を抑える上に、体外にスピーディに排出するため、腸内の善玉菌を増やすことにつながります。
    その結果、大腸がんの発生を抑えることができるといわれています。

  • 糖尿病を予防します

    食物繊維は血糖値を正常にし、インシュリンというホルモンを節約することができるので糖尿病の予防にも効果があります。

  • 少量で満腹感があるので
    食べ過ぎを防止できます

    水溶性食物繊維は、体内で水と混ざると溶ける性質があります。
    溶けた食物繊維はゲル状になりかさ増しするので、長時間満腹感が得られるようになります。